封筒の宛名書きに御中と様を併用してはいけない!!
手紙の宛名書きは、
- 会社、団体などの組織名には、「御中」をつける
- 個人名には、「様」をつける。
これは、社会人1年生といえども知っていて当然のような常識です。
でも、新入社員の頃の私は良かれと思い、会社名には御中をつけ、個人名には様をつけていました。
なんの迷いもありませんでした(キッパリ)。
でも、約2ヶ月後に、顔が赤くなるほどの恥ずかしい思いをあじあうことになりました。
私はずっ~と陰で笑われていたんです。
なぜって?
そりゃあなた、封筒の宛名書きに、御中と様を併用していたからですよ。
「どういう非常識なやつなんだ」と思われていたんでしょうね・・・
御中と様を併用してはいけない理由
手紙って、読んでくれる相手の人を思い描いて書きますよね。
そして、封筒の宛名には、その人の名前を書き、その下に御中や様の敬称をつけます。
A株式会社 御中 なら、
A株式会社の中にいる、誰でもいい誰かさんに読んでもらえればいいと思っています。
A株式会社 営業課 御中 なら、
A株式会社の中でも、営業課にいる誰でもいい誰かさんに読んでもらいたいと思っています。
でも、
A株式会社 営業課 山田太郎様 なら、
誰が読んでもいいわけではなく、A株式会社の営業課にいる山田太郎さんという特定の人に読んでもらいたいと思っています。
山田太朗さん以外の人には読んでほしくないといってもいいでしょう。
御中と様が併用してある手紙は誰が読めばいいのか?
A株式会社 営業課 御中
山田太朗 様
この宛名書きは、最終的に読んでもらいたいのは誰になるのでしょうか。
- 営業課にいる誰でもいい、誰かさん、なのか。
- 営業課にいる山田太朗さん、なのか。
書き手は、どっちに読んでもらいたいと思っているのでしょうか。
手紙を受け取った相手側もちょっと困ってしまいます。
「いっそのこと、回し読みする?」なんてことがあるかも・・・
間違いを見かねた先輩が教えてくれました
ある日、封筒の宛名書きをしていた私のデスクに先輩が近づき、じっと私の手元をながめながらいいました。
- 「お前、この手紙は誰に読んでもらう為に出すんだ」
- 「営業課の人間なら誰が読んでもかまわないのか」
- 「山田太郎さんに読んでもらいたいのか」
- 「どっちの人が読んでもかまわないのか。」
当然私は、
「山田太朗さんに読んでもらう手紙です」と答えます。
「だったら、御中と様を併用するな」
敬称は、最終的に読んでもらいたい人にだけつけるものだ。
この場合は、
A株式会社 営業課
山田太朗 様
にしないとダメだと、きつい指導をうけました。
この話には裏がありました
A株式会社の営業課に先輩とは旧知の仲だという加藤さんという人がいました。
あるとき、先輩は加藤さんから、
「ところで、お前のところに〇〇という社員がいるだろう。女子社員の間では有名人だぞ。」
と、じん兵衛が笑い話のネタにされていることを教えられたといいます。
そして、加藤さんから真顔で注意されたそうです。
「しっかり教育しないと、お前の会社の恥にもなるぞ」と。
私は、先輩にも恥をかかせてしまいました。
正直、なんで今まで誰も教えてくれなかたんだと思いました。
社内の人間から注意されるのならまだしも、取引先の相手から先輩を通じて注意されるなんて・・・
ここで一つの教訓を得ました。
人は、聞かれもしないことには、自分からすすんで親切に教えようなんて思はない。
あれから何十年立ちましたが、人の心は、今も昔も変わっていないでしょう。
むしろ今の時代は、親切に教えたことで逆に恨みをかうなんてことが普通に有りえますから、こわいです。
疑問に思うことは、自分から進んで聞く、または、自分で調べるしかないです。
まとめ
宛名書きに、御中と様を併用してはいけない。
- 会社、団体などの組織名には、「御中」をつける
- 個人名には、「様」をつける。
会社、団体などの組織名と個人名を併記するときは、
最終的に読んでもらいたい人となるはずの個人名にだけ「様」の敬称をつける。