親展はどこに書く？正しい位置・色・書き方を一目で理解するガイド

親展の封筒を書くとき、「どこに書くのが正しい位置？」「縦書きと横書きで違う？」「手書きとスタンプはどちらがよい？」など、気になるポイントはいくつもあります。本記事では、親展の意味から正しい位置、色の選び方、書き方のマナーまで、初めての方でも迷わないよう丁寧に解説します。

親展を書く正しい位置（縦書き・横書きの基本）

親展の位置は、封筒の書き方マナーに基づいて決められます。特に縦書き封筒では「外脇付け」と呼ばれる決まりがあり、宛名から離した位置に記載するのが基本です。この章では、縦書きと横書きでの位置の違いを具体的に見ていきます。

縦書き封筒に親展を書く位置は、封筒の左下（外脇付け）が基本です。

外脇付けとは、宛名とは少し離れた左下部分に添える語の位置を指し、手紙の内容や重要度を添えるために使用されます。

①番の位置（左下）に書くのが正式です。
②番・③番は宛名に近く「脇付け」に該当するため、親展の位置としては適切ではありません。

横書き封筒には、縦書きのような厳密な正式位置はありません。企業によって印刷位置も異なり、一般的には次のような考え方で書かれています。

・郵便番号枠がある封筒 → 左下に書くとまとまりが良い
・郵便番号枠がない封筒 → 右下でも左下でも可

横書きの場合は、あなたが「もっとも目立つ」と感じる位置に書いて問題ありません。

親展の色に決まりはありませんが、一般には赤色がもっともよく使われています。ひと目で重要書類と分かりやすいためです。

強調したい場合は、赤色で書いたうえで赤枠で囲むと視認性が高まります。

ただし、黒や青など他の色でも問題はありません。「よく目立つ」「判別しやすい」色であればOKです。

なお、郵便法で色が決められているのは「年賀」の赤文字と、速達を示す赤帯の2つだけです。

親展の文字は手書きでもスタンプでもどちらでも問題ありません。

企業や人事部宛てに送る重要書類の場合でも、手書きで失礼にあたることはありません。楷書で丁寧に書けば十分です。

スタンプを使いたい場合は、市販の親展スタンプを利用できます。ただし郵便局には基本的に置かれていないため、自分で用意しましょう。

親展と記載しただけでは、別料金は発生しません。通常郵便と同じ料金で送ることができます。

封筒のおもてに「親展」と書いて投函するだけで問題ありません。

「親展」は、受取人本人が自分で開封するべき書類であることを示す言葉です。個人情報や大切な通知を他の人が誤って開封しないように注意を促します。

語源として、

・「親」＝自ら（みずから）
・「展」＝開いて見る

となり、「本人自ら開いて見る」という意味を持ちます。

親展と書かれた信書を、宛名人以外の第三者が勝手に開けると、刑法133条の信書開封罪に該当します。

罰則は1年以下の懲役または20万円以下の罰金です。

「中身は読んでいない」などの言い訳は認められず、封を開けた時点で罪が成立します。

なお、会社宛ての郵便物は組織として処理するため、個人宛の封書でも会社が開封する場合は違法とはされません。