履歴書在中は囲む?囲まない?黒字でも大丈夫な正しい書き方

履歴書在中と書かれたイラスト図

履歴書を郵送するとき、封筒に書く「履歴書在中」。たった一言ですが、「囲んだ方がいい?」「黒字でも失礼にならない?」と、意外と悩みどころですよね。

この記事では、「履歴書在中」を囲むか囲まないか、黒字で書いていいのか、といった疑問から、封筒の選び方や応募書類全体のマナーまでまとめて解説します。これを読めば、自信を持って応募書類を送れるようになります。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

履歴書在中は囲む?囲まない?黒字でも大丈夫?【結論】

まずは、一番気になる「結論」からお伝えします。履歴書在中の書き方でよく迷われるポイントは、「囲むかどうか」「黒字でも大丈夫か」「書かないのはアリか」の3つです。ここを先に押さえておくと、細かいマナーも理解しやすくなります。

履歴書在中を囲まないのが一般的な理由

現在のビジネスマナーでは、「履歴書在中」をわざわざ枠で囲む必要はありません。封筒の表面に、ほかの文字とバランスよく、読みやすい大きさで書いてあれば十分です。大切なのは、受け取る側が一目で「応募書類が入っている」とわかることです。

昔は強調の意味で線で囲んだり、赤字で書いたりするケースもありましたが、今はそこまでしなくても問題ありません。囲みの有無よりも、文字が整っているか、位置がわかりやすいかといった「全体の見た目」の方が重視されます。

黒字で「履歴書在中」を書いてもマナー違反にならない

「履歴書在中は赤字で書くべき」と聞いたことがある方もいるかもしれませんが、現在は黒字で書いてもマナー違反にはなりません。むしろ、ビジネス文書全体の統一感を考えると、黒のペンやサインペンでまとめる方が自然です。

赤字で書かなかったからといって、選考で不利になることはまずありません。応募要項などで特に指定がなければ、「宛名や住所と同じ黒字で書く」のがもっとも無難で、実務的にも一般的なスタイルです。

「履歴書在中」と「応募書類在中」の使い分け

封筒に書く文言には、「履歴書在中」と「応募書類在中」がよく使われます。どちらを使うべきか迷ったときは、封筒の中身を思い浮かべて選ぶとスッキリします。

履歴書だけ、もしくは履歴書がメインであれば、「履歴書在中」と書いて問題ありません。履歴書に加えて、職務経歴書、ポートフォリオ、卒業証明書など複数の書類を同封する場合は、「応募書類在中」としておくと、より中身のイメージに近くなります。

どちらを選んでも、企業側に不利益が生じることはほとんどありません。迷ったら、やや範囲の広い「応募書類在中」を使うか、応募要項に記載されている表現があれば、それに合わせるのがおすすめです。

スポンサーリンク

「履歴書在中」の書き方・位置・サイズの基本

結論がわかったところで、次に具体的な書き方を確認していきましょう。「どこに、どのくらいの大きさで書けばいいのか」「縦書きと横書きで違いはあるのか」といったポイントを押さえておくと安心です。

縦書き封筒・横書き封筒での書く位置

履歴書在中は、封筒の表面に書きます。縦書き封筒の場合は、宛名の左下あたりに、やや小さめの文字で縦書きするのが一般的です。宛名より大きくなりすぎないようにしつつ、ひと目で読める大きさを意識しましょう。

横書き封筒の場合は、宛名の右下あたりに横書きで記載します。住所や宛名の文字列と重ならないように、余白を見ながら配置するとバランスよく収まります。どちらの場合も、「宛名の邪魔をしない位置に、さりげなく目に入るように書く」と意識するときれいに整います。

手書きで書くときのポイントとペンの選び方

手書きで「履歴書在中」を書く場合は、読みやすさと丁寧さが何より大切です。特別に美しい字である必要はありませんが、崩した字や走り書きは避け、一文字ずつゆっくりと楷書で書くようにしましょう。

ペンは、にじみにくい油性のフェルトペンやサインペンがおすすめです。細すぎるペンだと存在感がなくなり、太すぎると重たい印象になるため、中太程度のペンを選ぶとバランスが取りやすくなります。わざわざ定規で枠を引いたり、きっちり囲ったりする必要はありません。文字そのものを丁寧に書くことの方が評価につながります。

スタンプや印刷を使う場合の注意点

「履歴書在中」のスタンプや、プリンターでの印字を使うのも問題ありません。複数の企業にまとめて応募する場合や、手書きに自信がない場合には、スタンプや印刷の方がむしろ整った仕上がりになりやすいでしょう。

注意したいのは、インクの濃さや位置です。かすれていたり、斜めになっていたりすると、どうしても雑な印象につながります。薄く押してしまった場合は、上からもう一度押すのではなく、新しい封筒に変える方が安心です。印刷する場合も、宛名とのバランスや余白を見ながら配置しましょう。

スポンサーリンク

「書類在中」と書かないのはNG?よくある勘違い

忙しいときほど、「在中と書くのを省略してもいいかな」と悩みがちです。しかし、「書類在中」や「履歴書在中」などの表示には、応募者側だけでなく、企業側にとっても大切な意味があります。

「履歴書在中」を書かないリスク

封筒に何も書かれていないと、企業側から見ると他の郵便物との区別がつきにくくなります。履歴書などの重要書類であることがぱっと見でわからないと、開封が後回しになったり、社内で回される順番が遅れたりする可能性があります。

万が一、ほかの書類に紛れてしまうと、選考のスタート自体が遅れてしまうことにもつながります。こうしたリスクを避けるためにも、「履歴書在中」または「応募書類在中」と記載することは、応募者側の大切なマナーだと考えておきましょう。

赤字・枠で囲むべきという古いマナー

「在中は赤で囲んで書くもの」というイメージは、今でも一部で残っています。しかし、現在のビジネス現場では、必ず赤字でなければならない、必ず枠で囲まなければならない、というほどの決まりはありません。

重要なのは、封筒全体の印象です。宛名や住所と同じ黒字で、読みやすく、バランスよく書かれていれば十分です。どうしても赤字で強調したい場合は、文字を赤で書く、または上下に軽く線を引く程度にとどめ、過度な装飾は避けると落ち着いた仕上がりになります。

表面と裏面、どこまで書けばよいか

在中の表示は、封筒の表面に書くだけで問題ありません。裏面には、差出人の住所や氏名、連絡先を記載しましょう。裏面にまで「履歴書在中」と重ねて書く必要はありません。

表面に「履歴書在中」、裏面に差出人情報という形で整理しておくと、郵便の取り扱いもしやすくなります。情報量を増やすのではなく、「必要なことを、必要な場所にシンプルに書く」ことを意識すると、全体がすっきりまとまります。

スポンサーリンク

応募書類を入れる封筒選びと同封マナー

「履歴書在中」の書き方が整っていても、封筒本体の選び方や同封の仕方がちぐはぐだと、全体としての印象は弱くなってしまいます。ここでは、封筒選びと同封マナーの基本を簡潔に押さえておきましょう。

封筒のサイズ・色・紙質の選び方

履歴書や職務経歴書などの応募書類は、基本的に折らずに封筒に入れるのがマナーです。A4サイズの書類であれば、角形二号の封筒を選ぶと、折らずにそのまま入れられます。サイズに余裕があると、書類の角が折れたり曲がったりしにくくなります。

色は、白い封筒がもっとも一般的です。茶色のクラフト封筒は事務用のイメージが強く、応募書類用としてはややカジュアルな印象になるため、可能であれば避けた方が無難です。紙は、薄すぎるものだと中身が透けることがあるので、ある程度の厚みがあるものを選ぶと安心です。

添え状(送付状)は必ず同封するべき?

履歴書や職務経歴書を郵送する際は、添え状(送付状)を一枚添えるのがビジネスマナーです。添え状には、誰宛に、どの書類を同封したのか、応募の御礼や簡単な挨拶などをまとめて記載します。

添え状は、封筒に入れる順番として一番上に置き、その下に履歴書や職務経歴書を重ねます。「書類だけ入っている封筒」と「きちんと挨拶の文が添えられている封筒」とでは、受け取る側の印象が大きく変わりますので、必ず用意しておきましょう。

郵送と持参、それぞれの渡し方マナー

郵送する場合は、封筒の口をしっかり糊付けし、切手料金が不足しないように気をつけます。不安な場合は、郵便局の窓口で重さを量ってもらうと確実です。締切が迫っている場合には、速達の利用も検討しましょう。

面接当日に履歴書を持参する場合は、封筒の糊付けはしなくても構いません。封筒はシワや汚れがない状態で、クリアファイルなどに挟んで持ち運び、渡すときにスムーズに取り出せるよう準備しておくと、丁寧な印象になります。

履歴書在中に関するよくある質問

ここからは、「履歴書在中」に関して特によく寄せられる質問を、Q&A形式で整理します。迷いやすいポイントだけを一気に確認しておきましょう。

Q1:「履歴書在中」と「応募書類在中」はどちらを使う?

A1:封筒の中身が履歴書中心であれば「履歴書在中」、履歴書以外の書類も複数まとめて入っている場合は「応募書類在中」とするのがおすすめです。どちらを使っても企業側が困ることはほとんどありませんが、応募要項に指定がある場合は、その表現に合わせるのが最優先です。

Q2:字が下手でも手書きで大丈夫?

A2:字の上手い下手よりも、「丁寧に書かれているかどうか」が重視されます。時間をかけて楷書で書けば、十分に好印象を与えられます。どうしても不安な場合や、多数の封筒を用意する必要がある場合は、「履歴書在中」のスタンプや印刷を活用しても問題ありません。

Q3:急いでいる時に「履歴書在中」を省略してもいい?

A3:急いでいても、「履歴書在中」や「応募書類在中」の表示は省略しない方が良いです。表示を省くと、企業側が重要書類だと認識しにくくなり、開封や確認が遅れてしまう恐れがあります。ほんの数秒で書ける部分ですので、必ず記載しておきましょう。

まとめ

履歴書を郵送するときの「履歴書在中」は、小さな一言ですが、企業に対する配慮や丁寧さを示す大切なサインです。囲むかどうか、黒字でいいのかといった迷いやすいポイントも、基本を押さえてしまえば難しいものではありません。

現在のマナーでは、履歴書在中は枠で囲まず、宛名と同じ黒字で書けば問題ありません。縦書き封筒なら左下、横書き封筒なら右下に、読みやすい大きさで記載しましょう。「履歴書在中」「応募書類在中」の使い分けを意識しつつ、封筒のサイズや色、添え状の有無など、応募書類全体のマナーも整えておくと安心です。

細かな部分に気を配ることは、「この応募を大切にしている」というあなたの姿勢をさりげなく伝えることにもつながります。ポイントを押さえて準備を整え、自信を持って履歴書を送り出してください。