自分の会社へ書類を送るとき、「御中はつけていい？」「様や行との違いは？」と迷うことはありませんか。結論から言えば、宛名が会社名・部署名であれば、自社宛でも御中をつけるのが正解です。
この記事では、御中・様・行の使い分けを“結論から”すぐ理解できるように整理し、状況別の正しい宛名例までわかりやすく解説します。「どれを使えばいいの？」という迷いがすぐになくなります。
自分の会社に御中はつけていい【結論】
宛名が会社名・部署名であれば御中を使うのが正解です。自分の会社であっても、宛名として扱う以上、ビジネスマナーのルールは同じです。
逆に、個人名が宛先となる場合は御中ではなく様を使います。これは社内外問わず共通です。
宛名の基本ルール（御中・様・行の違い）
宛名に迷う最大の原因は、「御中」「様」「行」の役割が混ざってしまうことにあります。まずは基本を明確にしておきましょう。
御中を使う場合
会社名・部署名など、組織宛に送るときに使います。自分の会社だからといって御中を避ける必要はありません。
様を使う場合
担当者など個人宛の場合に使います。役職名がついていても、個人が特定できる場合は「様」です。
行・宛を使う場合
返信用封筒や、自分で自分宛に送るときに使います。外部に送る郵便物では原則使いません。
状況別：自分の会社へ書類を送るときの正しい宛名
「誰に届けたいか」で宛名は変わります。ここでは、もっとも迷いやすい場面をまとめて解説します。
① 会社宛（部署宛）に送りたい場合
受取人が部署全体の場合は、会社名または部署名のあとに御中をつけます。
例：
〇〇株式会社 御中
〇〇株式会社 総務部 御中
② 課長や担当者など個人に送りたい場合
担当者がはっきりしている場合は個人宛になるため、御中ではなく様を使います。
例：
〇〇株式会社
営業部 課長 〇〇 様
③ 自分宛に返してもらう場合
出張先などから書類を送り、自分で受け取るケースでは「行（宛）」を使います。
例：
〇〇株式会社
営業部 自分の氏名 行（宛）
④ 担当者が決まっていない部署へ送りたい場合
誰でもよい場合は部署名まで書き、御中でまとめます。
例：
〇〇株式会社
経理部 御中
返信用封筒の宛名ルール
返信用封筒は、自分が自分宛に書く形になるため、御中は使いません。行または宛をつけます。
返信用封筒の正しい例
例：
〇〇株式会社 △△部 行
〇〇株式会社 △△部 担当者名 行
御中をつけてはいけない理由
自分で自分に敬称をつける形になるためマナーとして不自然です。外部の応募ハガキなどでは御中が印刷されている場合もありますが、一般的ではありません。
出張先・支店から本社宛に書類を送る場合
支店・出張先から本社に書類を送るケースでは、「誰が受け取るのか」で宛名が変わります。
本社の部署宛に送りたい場合
例：
〇〇株式会社 本社 総務部 御中
担当者が決まっている場合
例：
〇〇株式会社 本社 総務部 〇〇 様
支店から本社の担当者に送りたい場合
例：
〇〇株式会社 総務部 〇〇 様
よくある間違い
宛名でよくあるのが、「御中」と「様」を重ねてしまうパターンです。
例：
〇〇株式会社 御中 〇〇様（←誤り）
御中は組織に、様は個人に付ける敬称なので、同時に使うことはできません。
まとめ
自社宛でも、会社名や部署名に送る場合は御中が正解、個人に送る場合は様が正解です。
返信用封筒のみ「行」「宛」を使い、御中は使いません。
目的と受取人で宛名は変わりますが、ルールを押さえれば迷うことはありません。自分の会社であっても、ビジネスマナーとして正しい書き方を意識しましょう。
