ビジネスメールや文書で「標記の件」や「表記の件」という表現を見かけることがありますが、それぞれの意味や正しい使い分けをご存じでしょうか?
実は、この二つの表現には微妙な違いがあり、適切に使い分けることでより正確なコミュニケーションが可能になります。本記事では、「標記の件」と「表記の件」の違いをわかりやすく解説し、ビジネスメールでの適切な使い方を紹介します。
「標記の件」と「表記の件」の基本的な意味
① 「標記の件」とは?
「標記(ひょうき)」とは、文書やメールのタイトル(標題)として記載すること を指します。そのため、「標記の件」という表現は、メールや文書のタイトルや件名に関する内容 を指し示す際に使用されます。
例文
- 標記の件につきまして、以下の通りご案内申し上げます。
- 標記の通り、本日の会議は15時から開始いたします。
このように、「標記の件」は、すでに文書やメールの件名で述べた内容に言及する場合に使う のが適切です。
② 「表記の件」とは?
「表記(ひょうき)」とは、文字や記号などを記述すること を意味します。そのため、「表記の件」は、文書やメールの本文中で記述された内容に関連する事柄 を指します。
例文
- 表記の通り、申請書の提出期限は3月15日です。
- 表記の件について、詳細を補足いたします。
「表記の件」は、文書やメール内で明示された内容に関して触れる際に使う のが適切です。
「標記の件」と「表記の件」の違いを簡単に整理
用語 | 意味 | 使う場面 |
---|---|---|
標記の件 | 文書やメールのタイトル・件名の内容 | メールの件名や標題に関する話題 |
表記の件 | 文書やメールの本文で記述された内容 | 本文中で明示された事項について述べる場合 |
この違いを理解すると、「標記の件」と「表記の件」を適切に使い分けることができます。
ビジネスメールでの具体的な使い方
(1) 「標記の件」を使う場合
メールの件名に言及するとき に使うのが基本です。
例文
件名:〇〇会議のご案内
本文:
営業部の田中です。標記の件につきまして、以下の通りご案内いたします。
この場合、「標記の件」は、メールの件名「〇〇会議のご案内」に対応しています。
(2) 「表記の件」を使う場合
メール本文の内容に言及するとき に使います。
例文
件名:新製品の仕様変更について
本文:
表記の件につきまして、追加の仕様変更がございましたので、お知らせいたします。
ここでは、「表記の件」は、本文内に記載された仕様変更の内容を指しています。
「標記の件」を使わずにシンプルに書く方法
実は、「標記の件」や「表記の件」を使わなくても、より簡潔で伝わりやすい表現が可能です。
「標記の件」を使わない例
従来の表現(やや堅い)
標記の件につきまして、ご確認をお願いいたします。
改善後(スッキリ明確)
〇〇について、ご確認をお願いいたします。
「表記の件」を使わない例
従来の表現(やや冗長)
表記の件につきまして、ご報告申し上げます。
改善後(シンプル)
〇〇について、ご報告いたします。
ビジネスメールの具体的な改善例
件名:会議の開催について
従来の本文(「標記の件」を使用)
営業部の田中です。標記の件につきまして、以下の通りご案内申し上げます。
日時:〇月〇日 〇時〜
場所:会議室A
どうぞよろしくお願いいたします。
改善後(「標記の件」を使わず、より直接的に)
営業部の田中です。〇〇会議について、以下の通りご案内申し上げます。
日時:〇月〇日 〇時〜
場所:会議室A
どうぞよろしくお願いいたします。
このように、「標記の件」「表記の件」を使わずに、よりシンプルでわかりやすい表現に置き換えることで、ビジネスメールの伝わりやすさが向上 します。
「表記」「標記」と混同されやすい他の表現
「標記の件」と似た表現として、「表題の件」「標題の件」「掲題の件」などがあります。それぞれの違いを整理しておきましょう。
用語 | 意味 | 用途 |
表題の件 | 文書全体のタイトル | 論文・報告書のタイトルを指す |
標題の件 | 文書の章ごとのタイトル | 書類や文書の小見出しを指す |
掲題の件 | 主に社内で使われる造語 | メールのタイトルを指すが、使用は限定的 |
ビジネスメールでは、「掲題の件」はあまり使われず、「表題の件」や「標題の件」が適切とされることが多いです。
まとめ
「標記の件」と「表記の件」は似ていますが、適切に使い分けることで、ビジネスメールの精度が上がります。
✅ 「標記の件」 → メールの件名やタイトルに関する話題
✅ 「表記の件」 → メールの本文に記載された内容に関する話題
✅ シンプルにするなら「標記の件」は使わず直接内容を書くのも可
適切な表現を心がけることで、より明確で伝わりやすいメールを作成できます。ぜひ実践してみてください!