年賀状を出せなかった相手や、喪中明けのご挨拶には「寒中見舞い」がぴったりです。
新年のご挨拶を控えたい時期でも、相手を気遣う一通を送ることで、心の距離をあたたかく保つことができます。
この記事では、寒中見舞いを出す時期、書き方の基本、喪中のときのマナー、そして相手別の文例までわかりやすくまとめました。
寒中見舞いとは?出す目的と意味
「寒中見舞い」は、寒さの厳しい時期に相手の健康を気遣うための季節の挨拶状です。
もともとは年賀状とは別の習慣ですが、現在では以下のような場面でもよく使われます。
- 喪中で年賀状を控えた方への挨拶
- 喪中だった方へのお見舞いやお悔やみ
- 年賀状を出しそびれた場合の代わり
- 年賀状の返礼を丁寧に伝えたいとき
寒中見舞いを出す時期
寒中見舞いは、一般的に1月8日頃から2月4日(立春)までに出すのが目安です。
年賀状の期間(松の内)が明けてから、立春前の寒さが厳しい時期に送るのが正式なタイミングです。
もし年賀状を出しそびれた場合も、「寒中お見舞い申し上げます」の一文を添えて出せば、失礼になりません。
寒中見舞いの書き方と構成
手紙やはがきで寒中見舞いを書くときは、次の4つの流れを意識すると自然です。
- ① 冒頭のあいさつ(寒中お見舞い申し上げます)
- ② 相手の健康や近況を気遣う言葉
- ③ 自分の近況や感謝を伝える一文
- ④ 結びのあいさつ(健康や平穏を願う言葉など)
喪中明けに出す寒中見舞いの文例
喪中が明けた年に、これまでのご厚情や励ましへの感謝を伝える場合に使える文例です。
寒中お見舞い申し上げます。
旧年中はご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
喪中につき新年のご挨拶を差し控えさせていただきましたが、
皆様にはお健やかに新春を迎えられたことと存じます。
本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます。
喪中につき年始のご挨拶を失礼いたしましたが、
お変わりなくお過ごしのことと存じます。
まだ寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
年賀状を出しそびれたときの寒中見舞い文例
うっかり年賀状を出せなかったときは、遅れてでも誠意あるお便りを出すのが印象的です。
寒中お見舞い申し上げます。
新年のご挨拶が遅れまして申し訳ございません。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年賀状をいただき、ありがとうございました。
ご挨拶が遅くなりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞお体を大切にお過ごしください。
ビジネス向けの寒中見舞い文例
取引先や上司など、改まった関係に出す場合は、敬語と感謝を丁寧に盛り込みましょう。
寒中お見舞い申し上げます。
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
年始のご挨拶が遅れましたことをお詫び申し上げます。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
寒中見舞いを出すときの注意点
・「年賀」は使わず、「寒中お見舞い申し上げます」で始めること。
・赤色や華美なデザインは避け、落ち着いた色調を選ぶ。
・喪中相手へのお便りには「お悔やみ」を重ねない。
・立春を過ぎたら「余寒見舞い」に切り替える。
まとめ
寒中見舞いは、季節の挨拶とともに「思いやり」を届ける大切な日本の風習です。
喪中の方や、年賀状を出しそびれた相手にも、やさしい気遣いの一言を添えてみましょう。

