ビジネスにおいてミスは避けられません。しかし、適切なお詫びをすることで、単なる失敗を信頼回復のチャンスに変えることはできます。お詫びメールは相手に誠意を伝え、今後の関係をよりよいものにする重要な役割を果たします。逆に、不適切な謝罪は信頼を損なう原因にもなります。
本記事では、さまざまなシーンに応じたお詫びメールの例文を紹介し、相手に誠意が伝わる書き方を解説します。
お詫びメールの基本構成と書き方のポイント
お詫びメールは、以下の基本構成に沿って書くことで、相手に誠実な印象を与えることができます。
① 件名の書き方
件名は簡潔でわかりやすく、すぐに謝罪の内容が伝わるようにしましょう。
例:
- 【お詫び】納期遅延についてのお詫び
- 【誤送信のお詫び】先ほどのメールについて
- 【重要】請求書記載ミスのお詫び
② 宛名と適切な敬称
ビジネスでは、適切な敬称を使用することで誠意が伝わります。
例:
- 取引先の場合：「株式会社○○ 〇〇様」
- 上司の場合：「部長 〇〇様」
- 同僚の場合：「〇〇さん」
③ 謝罪の言葉と具体的な説明
最初に謝罪の言葉を述べた後、何が問題だったのかを具体的に説明します。
例:
- 「このたびは、弊社の手違いにより〇〇の納期が遅延してしまい、大変申し訳ございません。」
- 「誤った情報をお伝えしてしまい、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。」
④ 今後の対応と再発防止策
再発防止策を述べることで、誠意を示し、信頼回復につなげます。
例:
- 「今後は、チェック体制を強化し、同様のミスが再発しないよう努めてまいります。」
- 「本件については、すぐに対応させていただきますので、ご確認のほどお願い申し上げます。」
⑤ 結びの言葉とお願い
最後に、改めて謝罪し、相手の寛大な対応をお願いする一文を添えます。
例:
- 「重ねてお詫び申し上げます。何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げます。」
- 「このたびの件につきまして、ご不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございませんでした。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。」
シーン別：心をつかむお詫びメール例文集
📌 社外向け（取引先・顧客への謝罪）
納期遅延のお詫び
件名: 【お詫び】納期遅延について
本文:
株式会社○○ 〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。
このたびは、弊社の不手際により貴社ご注文の「○○」の納期が遅延してしまい、
ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
現在、最短での納品手配を進めております。
納期は○月○日を予定しております。
今後、このようなことが再発しないよう、管理体制を強化してまいります。
誠に申し訳ございませんでした。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
敬具商品の不備に対するお詫び
件名: 【お詫び】商品不備に関するご連絡
本文:
株式会社○○ 〇〇様
平素より弊社商品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
このたびは、弊社がご提供した商品「○○」に不備がございましたこと、
深くお詫び申し上げます。
至急、正しい商品を○月○日までにお届けいたします。
また、原因を調査し、再発防止に全力を尽くします。
このたびの件でご不快な思いをおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
何かご不明点がございましたら、遠慮なくお問い合わせください。
敬具誤った情報を伝えた場合の謝罪
件名: 【お詫び】誤情報のご連絡
本文:
株式会社○○ 〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。
先日ご案内しました情報に誤りがございました。
正確な情報は以下の通りです。
【正しい情報】
○○
誤った情報をお伝えしたことでご迷惑をおかけしましたことを、
深くお詫び申し上げます。
今後はチェック体制を強化し、同様のミスが発生しないよう努めてまいります。
何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。
敬具請求書の誤りに関するお詫び
件名: 【お詫び】請求書の記載ミスについて
本文:
株式会社○○ 〇〇様
平素よりお世話になっております。
株式会社△△の△△です。
このたび、お送りしました請求書に誤りがございました。
正しくは「○○円」のところ、「○○円」と記載しておりました。
正しい請求書を改めてお送りいたします。
お手数をおかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
今後はチェック体制を強化し、再発防止に努めてまいります。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
敬具会議日程の変更に関するお詫び
件名: 【お詫び】会議日程変更のご連絡
本文:
株式会社○○ 〇〇様
お世話になっております。
株式会社△△の△△です。
このたび、予定しておりました○月○日の会議について、
弊社の都合により日程変更をお願いすることとなりました。
新しい日程は○月○日（○曜日）○時からを予定しております。
ご都合をお聞かせいただけますと幸いです。
直前の変更となり、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
今後はこのようなことがないよう、スケジュール管理を徹底してまいります。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
敬具📌 社内向け（上司・同僚・部下への謝罪）
上司へのミス報告と謝罪
件名: 資料の誤記についてのお詫び
本文:
部長 〇〇様
お疲れ様です。△△です。
本日の会議資料に誤ったデータが含まれておりました。
正しくは「○○」のところ、「○○」と記載してしまいました。
すぐに修正し、正しい資料を共有いたします。
このたびは、ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
今後、より注意して作業を進めます。
何卒よろしくお願いいたします。同僚への謝罪（作業遅延の場合）
件名: 作業遅延についてのお詫び
本文:
〇〇さん
お疲れ様です。△△です。
今回担当していた○○の作業が予定より遅れてしまい、
〇〇さんにご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
現在、最短で作業を完了できるよう進めております。
○月○日までには完了する見込みです。
以後、このようなことがないようスケジュール管理を徹底いたします。
今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。部下への謝罪（指示ミスの場合）
件名: 指示の誤りについてのお詫び
本文:
〇〇さん
お疲れ様です。△△です。
先日お伝えした○○についての指示内容に誤りがあり、
混乱を招いてしまったことをお詫び申し上げます。
正しい内容は以下の通りです。
【正しい指示内容】
○○
今後は指示を出す前に十分確認し、再発防止に努めます。
このたびは申し訳ございませんでした。
引き続きよろしくお願いいたします。誤送信・添付ミスのお詫び
件名: 【誤送信のお詫び】先ほどのメールについて
本文:
〇〇様
先ほどお送りしたメールに誤って別の添付ファイルをつけてしまいました。
正しいファイルを改めてお送りします。
ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
お手数ですが、先ほどのメールは破棄いただきますようお願いいたします。
今後このようなミスがないよう、十分注意してまいります。
何卒よろしくお願いいたします。お詫びメールを書く際のNGポイントと注意点
- 曖昧な謝罪表現は逆効果（例：「すみませんでした」→「深くお詫び申し上げます」）
- 言い訳がましい文章は避ける（「〇〇のため」より「弊社の不手際により」）
- 「ご容赦ください」など、責任回避の表現は避ける
まとめ：誠意が伝わるお詫びメールのコツ
- 謝罪だけでなく、解決策や再発防止策を述べる
- 迅速に対応することで誠意を伝える
- 感謝の言葉を添えると印象が良くなる
誠意を持って謝罪し、適切な対応を行うことで、信頼を回復し、より良い関係を築くことができます！
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